キャッシングを利用していると、住宅ローンの審査に不利、という声も聞かれます。キャッシングの返済と住宅ローンの支払いが重なれば、毎月の資金繰りが大変になることは容易に想像できます。利用者の負担を考えて、住宅ローンを提供する銀行としては、及び腰にならざるを得ないというわけです。
キャッシングの利用者は、そうでない利用者に比べ、住宅ローンの審査が通りにくいことは事実です。かといって、絶対に住宅ローンでお金を借りられないわけでもありません。ここでは、キャッシングを利用していて住宅ローンの審査をパスするにはどうすればいいのか?その方法をわかりやすく説明します。
住宅ローンの審査
住宅ローンの審査で、重要なポイントはいくつかあります。これもキャッシングやカードローンの審査と同じで、収入や勤務先、勤続年数、または雇用形態などが重視されます。
収入の場合、少ないより多い方が有利なのは言うまでもありませんが、購入物件の価格や価値にもよりますので、単純に多ければ審査を通過しやすいわけではありません。返済能力の目安となる収入は、安定性があるかどうかも含め、勤続年数や雇用形態などを考慮して総合的に判断されるでしょう。
また、自営業者や個人事業主などは、正社員や公務員と比べ、不安定な収入が予想されます。会社やお店の損益に関する情報も審査の有力な判断基準となります。
今までの借入歴も見られる
住宅ローンの審査では、収入の安定性の他、これまでの借入データも大きく影響してきます。住宅ローンは長期返済を必要とする高額な金融サービスです。キャッシングやカードローンで借金がある状態だと、住宅ローンの返済に支障を来すおそれもあります。たとえ完済の後でも、返済状況が悪いユーザーであれば審査に悪影響を与えるのは必至です。住宅ローンの審査でつまずかないためにも、借入がある場合は返済をきちんと行うことが大事といえるでしょう。
キャッシング利用の影響
キャッシングでお金を借りるのが悪いことだとはいいません。利用者はそれなりの事情があって借りているのでしょう。しかし、一般的に、キャッシングの利用者はお金の管理が甘い、と見なされるのが現実です。事情があって致し方なくお金を借りる場合も、キャッシングの利用実績があればそれだけでネガティブなイメージを持たれてしまいます。
返済能力を示すことが大事
キャッシングの利用が住宅ローンの審査に影響を及ぼすことは避けられません。その度合いを少しでも軽減するには、きちんと返済態度を示して期日までに完済することが大事です。返済能力があると認められれば、住宅ローンを利用したい場合の審査でもその姿勢は評価されるでしょう。
できれば返済が終わった後に
住宅ローンを検討している人の中で、キャッシングの返済が終わっていない場合は、完済を待ってから審査の申し込みをすることをおすすめします。キャッシングの利用段階で返済が終わっていない場合、銀行の審査も厳しくなるおそれがあるためです。
ここは焦らず、返済能力があること、借りたお金はルールに基づいてきちんと返す姿勢を示せば、審査する側の心象もよくなります。キャッシングの返済が残ったままより、完済後のほうが住宅ローンの返済計画も立てやすいでしょう。新たに住宅ローンを契約する前に、継続中のキャッシングを先に完済したほうが後々のためにも絶対有利といえます。
利用情報は5年残る
キャッシングや各種ローンで借り入れた実績は、返済データも含め、詳細に記録されます。キャッシング業者はこの信用情報機関に掲載される利用者履歴をもとに、貸し出しの可否と融資条件を決定します。
住宅ローンの審査もまた、金融機関が共有する信用情報をもとに実施されます。利用実績や返済状況がローンの活用にそぐわないと判断されれば、審査に落ちるという結果を招くでしょう。
もし、過去に滞納などを繰り返していた場合、住宅ローンの審査に通らない恐れもあります。過去の履歴に自信が持てない人は、信用情報の保管期限である5年の経過を待って申請すれば、審査に影響することなく住宅ローンの利用ができるかもしれませんね。
まとめ
キャッシングの利用実績があるからといって、住宅ローンを活用できないわけではありません。ただ、審査に影響を与えることは頭に入れておくようにしてください。将来的に住宅ローンの利用を考えている人は、借金などがあればきちんと返済を済ませてから申請するようにしましょう。審査をする銀行側の心象をよくするためにも、月々の返済は怠ることなく、真摯な姿勢を保ち続けてください。