子どもの進路希望は、なるべく叶えてあげたいのが親心。お金がなくても私立の高校や大学へ進学させてあげたいなら、教育ローンの利用を視野に入れておきたいですね。
私立の高校や大学への進学は、学費だけでなく、教科書や指定の制服の購入、交通費など思った以上の出費があります。これから学生生活を送るにお金の心配をかけないためにも、教育ローンについて知っておきましょう。教育ローンという用語について説明いたします。
「教育ローンとは」
教育ローンとは、子どもの進学に際して、保護者が金融機関から融資を受けられるサービスのことです。大手の銀行だけでなく、ノンバンクといわれる信販会社でも取り扱われています。両親の勤め先によっては、会社の福利厚生として共済や健康保険組合などが教育ローンと同様に融資をしてくれる制度があるケースもあります。
子どもの教育費は、家計において優先される項目です。そのため、教育ローンは一般的に、自動車ローンなどよりも金利が低く設定されています。誰もが必要とする教育費だからこそ、お金がなくても借りやすいような配慮がなされているのです。
教育ローンを借りられるのは、お子さんが高等学校・高等専門学校・専門学校・大学・大学院あるいは大学受験予備校などに通っている場合に限定されています。ただし、金融機関によっては、学習塾やサポート校などでも対象となるケースがありますから、これから融資を受けたいならばあらかじめ確認しておきましょう。
教育ローンでまかなえるもの
教育ローンでまかなえるものは、基本的には学費のみとなっています。しかし、中には受験料をはじめ、教科書・パソコン・学習辞書といった学業に必要なものまでを融資の対象と定めている金融機関もあります。また、お子さんが遠方の学校へ進学した際の、住居にまつわる費用などが対象となる場合もあります。教育ローンを利用するのであれば、進学してからのライフスタイルに合わせて、これらが融資の対象となるかどうかを確認しておきましょう。
ちなみに、通学のために自動車やオートバイを買ったり、免許を取ったりしなければならない時は、これを教育ローンでまかなうことはできません。これらは自動車ローンの対象となりますから、お気をつけください。
教育ローンは習い事にも使えるの?
近年、子どもに習い事をさせるのが当たり前になってきています。「ピアノ教室・英語教室・スポーツクラブ」など複数の習い事をさせる家庭も珍しくはありません。将来の子どもの可能性を広げるためにも、習い事には不自由な思いをさせたくありませんよね。これらの習い事にも教育ローンは利用できるのでしょうか。
実は、教育ローンは習い事に使うことはできません。子どもの習い事のために融資を受けるのであれば、カルチャーローンやフリーローンを利用しましょう。ただし、これらは教育ローンよりも金利が高く設定されていますから、ご留意ください。
教育ローンの審査
教育ローンの審査では、子どもの進学が目的であるかどうか・保護者の前年度の年収・保護者の勤続年数などが見られます。これらの項目で金融機関の基準を満たすことができれば、審査に通ることができます。一方、複数の消費者金融業者からカードローンやキャッシングでの借り入れがある場合は、審査に落ちてしまう可能性が高くなります。
「学生ローン」とは
よく教育ローンと混同されやすいものとして、学生ローンがあります。学生ローンとは、お子さん本人の名義でお金を借りるという点で、教育ローンとは異なります。また、教育ローンが金融機関から提供されるサービスであるのに対して、学生ローンは消費者金融業者によるサービスとなっています。
学生ローンは用途が決められていないため、学費以外にかかるサークル活動費や交際費などに充てることができます。教育ローンと仕送りだけではまかなえない部分は、学生ローンに頼ってみてもいいかもしれません。
「奨学金」とは
よく教育ローンと混同されやすいものとして、奨学金があります。奨学金とは、能力が高い学生の進学のために、融資を受けられる制度です。奨学金の金利は低く設定されていますが、中には無利息の奨学金や、返済の必要のない奨学金もあります。お子さんが高い学習能力をお持ちであれば、学校に問い合わせて利用してみるのをおすすめします。
まとめ
教育ローンとは、子どもの進学に際して、保護者が金融機関から融資を受けられるサービスのことです。進学にまつわるあらゆる出費をまかなうことができますが、中には対象外となる項目もありますから、あらかじめご確認ください。